11.悲しみを受け止める

大学編

受け止められないほどの悲しみ

茉奈が出ていって数カ月。

ショックすぎて、辛すぎて、『涙も出ない』くらい、現実を受け止められていなかったようだ。

ヤケを起こし、自暴自棄になってみても、一向に心が晴れない。

晴れるわけがない。

現実からどんなに目を逸らそうとしても、『日常という名の現実』は、常に瞬間瞬間、目の前に横たわる。

自分で自分の悲しみを、受け止められないほどの辛さ、というものがこの世にはあったのだ。

折れた心の支え

自分で抱えきれない、自分で受け止めきれないほどの悲しみは、他人に支えてもらおう。

骨折したときに、ギブスで固定するみたいに。

折れたままの腕じゃ、何も持ち上げられない。

折れたままの腕を放っておいたら、骨折は悪化する。

心の骨折にも、ギブスが必要だ。

折れたままにしておいたらいけない。

まずは、『自分の心がポッキリ折れてしまっている』ということを、自覚しよう。

骨の骨折は『痛み』や『腫れ』で分かりやすい。

心の骨折って、分かりにくい。

でも、『辛いよ』『苦しいよ』という、『心の叫び』が、『心の痛み』そのものだ。

心の痛みに気付けた

松島さんのひとことのおかげで、私は自分自身の心の痛みに気付くことができた。

自分の心の痛みを自覚するのは、それ自体が、とても苦しみを伴うものだった。

でも、『お灸』みたいなもので、その時は『熱い!』ってなっても、後でじんわり、痛みが和らいでいく。

自分の心の痛みと向き合いながら、『心の骨折』を治していこう。

優しい友人の、力を借りて。