10.人の優しさを忘れない

大学入試編

 2019年現在、40才手前の私が思うに、

 《仕事や家庭がある中、どこぞの誰ともしれない1人の高校生に、なんの見返りもなく、片道1時間かけて会いに行く》

 なんて、 なんか、ほんとにすんません。

 「クソお世話になりましたーーーーー!」

 と、土下座したい。

 こんな大人になりたいと思い、今日まで生きてきました。

 S先生、Kさん、Wさんのような生き方に、少しでも近づけているだろうかと、日々振り返りながらこれからも生きていこうと思います。

 「恩返しがしたいなら、立派になれ。そして、俺達に恩返しするんじゃなくて、受けた恩は別の誰かに返していけ。そうすれば、世の中ちょっと、良くなるんじゃねえの?」

 By S先生、Kさん、Wさん

Tさんと再会

 この先の話で、折々に登場することになるTさんのことに触れる必要があります。

 どういう経緯で再会できたのかサッパリ思い出せませんが、記憶にあるのは、私が1人暮らしをしていたアパートと、最寄りの駅までの、徒歩約15分の道を、雪がチラつく中、二人で並んで歩いている風景。

 高校3年の二人が、うちの近くの洋食屋で、食事をして、その後私のアパートで二人きりで語り合ってる風景。

 20年も前の話なので、記憶が断片的。

 なんか、いい感じの雰囲気で、イイ感じのことが起こりそうな気配!

 ですが、私、この時、バイト先で知り合った1才年上の大学生のお姉さんと、付き合っていました。

 モテ期は、まだ、続いていたのです。 なんかこの時期、

 「悲壮感が出ててなんか気になる」

 と、やたらと女性から告白されました。

 まあ、根が真面目なので、女性の心をもて遊ぶようなことは一切しませんでしたので、それだけはどうか信じて頂きたいm(_ _)m (一体誰に弁解しているのか?)

 数年後、Tさんとこの時のことを振り返ることがありましたが、

 「あんたとは本当に縁がないね。あの日、『今、バイト先の人と付き合ってるんだ』なんて、よくも私のこと振ったわね。あんたとは、そういう縁は無いみたいだから、一生友達でいようねー。」

 なんて言われて。 逆にこのことを言われた時は、

 「今度こそTさんにちゃんと想いを伝えて、ちゃんと付き合ってくださいと言おう!」

 と、実は意気込んでいたなんてことは、今となっては良い思い出(^_^;)

そして、受験勉強に挑む

 週6でバイトをしながら、大学受験に向けて、

 「今開いたこのページが出るんだ!」

 と言い聞かせながら、受験勉強と格闘。

 志望校とかあまり思い描けなかったけど、

 「S先生の卒業した大学に行きたい。挑戦するのは自由だ。」

 そう思って、志望校一本に絞る。

 その、東京都内の私立大学は、決して偏差値がバカ高い訳ではありませんでした。

 ですが、普通の高校生なら、塾行ったり、家庭教師つけてもらったり、進研ゼミやってたり、何かしらの受験対策をしている中で、私は生活のために、週6でバイトをしている。

 いいんだ。 受かる、受からないではない。 挑戦することに意味があるんだ。

 今の僕に、他に、一体なにがあるというのだろう。

 2日空けずに生存確認に来てくれる兄さん達を、安心させるためにも、ファイティングポーズは崩してはいけないんだ。