2.妹に会いに行く

人生立て直し編

一人だと心細いだろうからと

松島さんが、茉奈に会いに行く際、同行してくれると申し出てくれた。

なんてありがたい先輩なんだろう。

茉奈は、当時私が住んでいた町から、電車で1時間程の町に住んでいた。

大学や、新聞配達、集金が終わった後に会いに行かなければならなかったため、電車だと当日に帰ってこれない恐れがあるからと、松島さんが車に乗せてくれることになった。

車だと、1時間半程かかったが、茉奈と約束した24時間営業のファミレスに辿りついた。

ファミレスは、1F部分が駐車場になっており、店舗は階段で2Fに上がるタイプのお店だったのだが、その階段部分に、10代と思しき派手なファッションの女の子が2人、タバコをふかしながら地べたに座っている。

ああ、多分あれ、茉奈だなと、車中から眺めていたが、やはりビンゴだった。

でも、なぜに2人?

2人で東京デビューしよ!

「久しぶり~!兄ちゃん心配かけてごめーん」

やけに明るく振る舞う茉奈に拍子抜けしたが、まあ、辛気臭くやってもしかたないのだから、こちらも助かった。

「で、こちらのお友達は?」

店内で注文を選び終わった二人に尋ねた。

「地元の同級生で、幸子ゆうマブダチなんやけど、私兄ちゃんとこ家出してから、一時地元に帰ってたんよ。幸子は一緒に事件に巻き込まれた仲やから、一緒に東京デビューしよってことになったんやわ。」

東京デビューって!!

「で、今、幸子ちゃんはどこで暮らしてるんや?」

「うちら、茉奈の彼氏と一緒に3人で同棲してます。」

16、7才の男女が3人で同棲って・・・

なんか嫌な予感するなぁ。

「てか、茉奈の彼氏が最近ウザくて。バイトも辞めて、毎日パチンコばっか。浮気も酷いから、もう嫌になって。」

はぁ~。でも、住むところが無くなるのは困るから、兄貴に相談しようと。そういうことなのね。

「一応聞くが、二人とも、示談金は幾ら残ってる?幾らか残ってるのなら、二人で住むってのも・・・でも、ダメか。未成年だから、家借りられないね。ところで、幸子ちゃんの実家は、幸子ちゃんが東京出てくるのを承知しているの?」

「うち、オヤジが超ウザくて、それで茉奈と二人で家出してたから、実家なんてほとんど帰ってないし、東京に出てくることも伝えてない。てかオヤジ、私の示談金半分以上取りやがって、マジムカつく!」

松島さんが口を開いた。

「話を整理すると、今の同棲相手の家を出て、お兄さんの家に茉奈さんと幸子さんが来たいということなのかな?」

1才上とはいえ、やはり他人に同席して頂けるというのは、本当にありがたい。

兄貴、頭が真っ白で、役立たずになってますから・・・。

「そうなんですm(__)m兄ちゃん、助けて!」

松島さんが熱い視線でこちらを見ている。

「分かったよ。でも、俺の部屋は茉奈が知ってるとおり、6帖のワンルームだから、3人で暮らすのは無理だし、ましてや、年頃の女の子2人も預かるなんて、流石にお互い気を使うから、ちょっと考えさせて欲しい。俺、今のとこより広いとこに、引っ越さないと無理だわ。」

こうして、私の引っ越しができ、受け入れ態勢が整い次第、追って連絡するということになった。

俺、2人も面倒見ることになるなんて、流石にそこまでの心の準備なかったわ~。

全く、毎度兄貴を驚かせるのが上手いんやから。

やれやれだぜ。

帰りの車中、松島さんが何度も温かい言葉をかけてくれた。

さて、住むとこどうしようか・・・

ぶっちゃけ、俺も未成年(当時18才)だから、自分で家なんて借りれないんじゃないか?